ニワカニログ

ニワカニログ

人生にちょい足しを

「独学大全」読みました。学びを求める人に寄り添う良書。


スポンサーリンク

スポンサーリンク

こんにちは。

今回は「独学大全」(著者 読書猿さん)を読み終わりましたので、その感想を書きたいと思います。

 

f:id:garden-crab:20210320015638j:plain

 

大枠紹介

何と言ってもまずは大ボリュームの「788ページ」です。

私は丸3ヶ月かけてやっと読み終えました。

 

内容は独学を始める/続けるための技法がてんこ盛り。

本の厚みに圧倒されますが使い方は様々、全部読む必要はなく、必要なときに必要な箇所だけを参照してもいいです。

そのために困りごと索引が巻末に記載されているという親切仕様になっています。

困りごとに応じてどのページを参照すればよいかが一目でわかるようになっているので、まるで辞書のような使い方ができます。

 

全4部の構成。

前半1〜3部は55個におよぶ技法の紹介。

最後の4部はこれらの技法をどのように活用すればよいかを学べるチュートリアル的な3つのシナリオが記されています。

絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

気になる技法紹介

先延ばししがちな人にオススメ 「2ミニッツスターター」

とりあえず2分だけやってみる。

2分たったら「継続」、「違う作業に切り替え」、「やめる」を選択する。

 

いったん着手さえすれば、作業のボリュームが把握できる→思ってたよりハードルが高い、もしくは低いがわかる→ハードル高いなら本腰入れて対策を練る、低いならサクッと終わらせちゃう。なんてことができます。

やらなきゃいけないことを放置してると、どんどん不安と罪悪感が増して本当に手がつけられない状態になりがちです。「夏休み最終日の絶望」、「締め切り前の現実逃避」を回避するテクニックだと私は解釈しました。

ご利益:着手グセを身につけられる。

      

理想の行動に近づける 「行動記録表」

予定に対し、実際の行動を記録することで、差分分析ができるようになる。

 

例えば一日のスケジュールを立てて、その日の実際の行動をメモしておく。

いざ記録をしてみるとスマホいじっていた、テレビを見ていた、寝落ちしてた時間なんかが見えてきます。予定からズレてしまったことを認識する。

すると人は「これじゃいかん」という心理が働いて、行動の改善につながるようです。

(行動療法におけるセルフモニタリング)

ぜひともこの技法を使ってダラダラ時間などの悪習慣を見つけて減らしたいものです。

 

頭のスタミナを鍛える!?「ポモドーロテクニック

25分の作業+5分の休憩を1セットとして計4セット(2時間)繰り返すことで

集中力の高い時間を維持する手法。

 

運動系の部活をやったことある人は経験あるかもしれませんが、インターバル走(早く走る→ゆっくり走るの繰り返し)の勉強版ですね。

面白いと思ったのは、ポモドーロテクニックを繰り返すことによって習慣化を促せるということ。

筋トレと同じく、苦手な科目や作業でも繰り返すうちにだんだん慣れさせることができるもんなんですね。

 

意外と侮れない「指読」

読んでいる箇所を指やペン先でなぞりながら読む技法。

 

ありきたりな技法ですが私の場合、読み慣れない文章を読む時、集中力が落ちてくるとどうしても読み飛ばしたり、頭に入ってこないことがあります。

指でなぞりながら読むことで、読んでいる箇所に意識を集中させ、たしかに理解度は上がると感じます。読む速度は多少犠牲になりますが・・・急がば回れです。読んだつもりになっても、頭に残らないよりはマシだと思います。

 

思考のアウトプット「シンクアラウンド」

難しい問題に取り組む際に、ICレコーダーや録音アプリを使って考えていることを声に出して録音する。録音したものを後で聞き直しながら思考の過程をメモする。

 

私も仕事柄、様々な課題に直面します。その時は 声に出すことはしていませんが、メモ帳アプリを開いて、考えていること、頭に浮かんだこと、わからないと思ったことをとにかく書き出します。声に出す(書き出す)でどこでつまづいているのかちょっとずつ見えてくるので思考が整理されます。

 

とここまで技法の一部を紹介しましたが、他にも図書館の利用方法や論文、文献の探し方や読み方など専門的な分野も幅広くカバーされています。

 

まとめ

これまでに自分で学生、社会人を通して試行錯誤してたどり着いた技法にちゃんと名前がついていたり、しっかりと言語化されている点があったりして無駄じゃなかったと嬉しくなりました。

と同時に特に高校、大学時代にこの本に出会える人はかなり羨ましいと思いました。

なぜなら先人の知恵や、作者である読書猿さんの集大成であるこれらの技法は知のショートカットツールと言えます。これを若いうちに知ることができるのは大きなアドバンテージになると思いました。

「独学」となっていますが、勉強だけに留まらず、社会人の仕事、ダイエットなどいくらでも応用が効くテクニックが詰まっています。

帯にも書いてありますが「自分を変えたい」と思う人にとって、学ぶことを後押ししてくれるこの本は人生の可能性をより広げてくれる一冊となってくれると思います。

 

絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

  

この本の弱点は重くてかさばるので持ち運びが大変です。

外に持ち出したい人は電子書籍版がおすすめです。

 

感想おまけ

とりあえず1回通して読んでみての感想をゲームのRPGに例えてみました。

 

・メインクエストクリアしてエンディングまで到達。長かったけど達成感はある。

・でもサブクエスト(試したい技法)がたくさんあるので2週目以降の強くてニューゲームにチャレンジしたくなる。

・チャプターリスト(困りごと索引)があるので、好きなところから再開できるのですごく便利。各々のチャプターで手に入るスキルを上げとけば、後々の攻略が楽になりそう。

 

こんな感じで自身の得意なところを伸ばす、苦手なところを補う感覚で独学を楽しんでみるのも面白そうです😁

最後まで私の拙いレビューにお付き合いいただきありがとうございました。それでは👋